マイホームを建築する際は、愛車を保管する場所も検討しなくてはいけません。大切な車を保管する場所として、主にガレージと家が一体となっている「ビルトインガレージ」と、支柱に屋根を取り付けて屋外に設置する「カーポート」があります。それぞれの違いも知っておくことで満足できる住まいを実現しましょう。今回はビルトインガレージとカーポートの違いについてお伝えします。
■ビルトインガレージとカーポートの違い
- ビルトインガレージとは
ビルトインガレージとは、ガレージ+住宅のこと。ガレージと家が一体となっている住まいで、屋根だけでなく3方向以上の壁があり、周囲から遮断されています。そのため愛車を屋内で保管できるだけでなく、車の整備やDIY、バーベキューなど様々な楽しみ方ができるのが特徴です。ビルトインガレージは、ガレージハウスやインナーガレージとも呼ばれています。
- カーポートとは
カーポートとは、支柱に屋根を取り付けて構成される簡易的なカースペースのこと。主に住宅のエントランス部分に設置します。カーポートは屋根があるため、車を日差しや雨や雪にさらさずに済むうえ、周囲が壁で覆われていないため車の出入りが簡単です。カーポートはビルトインガレージと違って家と一体化していないため、後付けも可能です。
■ビルトインガレージのメリット・デメリット
ビルトインガレージのメリット
- 雨風の心配がいらない
駐車スペースが壁とシャッターで囲まれているビルトインガレージは、横殴りの雨が降っても車や人が雨風にさらされる心配がありません。そのため、悪天候の際も濡れることなく荷物の積み下ろしが可能で、飛来物や紫外線から大切な愛車も守ることもできます。
- 幅広い使い方ができる
ビルトインガレージは住まいと一体化しているため、車の保管だけではなく、バーベキューや子供の遊び場、ホームパーティーなど様々な用途に活用できます。
- 高い防犯性がある
シャッターを閉めれば、外から中の様子が見えません。車へのいたずらや盗難なども防止できます。
- 土地が狭くても有効活用できる
土地が狭くスペースが限られている場合、住宅とは別に駐車場が作れないことも。ビルトインガレージの場合は土地を有効活用でき、住宅と駐車スペースの両方を得られます。
ビルトインガレージのデメリット
- 騒音が気になる場合がある
ビルトインガレージは、シャッターの開閉音が気になる場合があります。とくにガレージの近くに寝室を設けている場合は、早朝や夜間にシャッターを開閉する際は睡眠の妨げになることも。
- 排気ガスがこもる
壁に囲まれているため、ガレージ内で車にエンジンをかけると排気ガスがガレージにこもり、室内にまで入り込んでしまう場合があります。排気ガスがこもらないよう、シャッターを開けてからエンジンをかける、換気設備を設置するなど、換気対策も忘れずに検討しましょう。
- コストがかかる
ビルトインガレージは、カーポートに比べて建設費や固定資産税が高くなる傾向にあります。
■カーポートのメリット・デメリット
カーポートのメリット
- 雨や飛来物から車を守る
ビルトインガレージほどではないですが、カーポートも屋根があるため、屋外にありながらも愛車を雨や雪から守ることができます。横殴りの雨や雪でなければ、濡れることなく車に乗り降りできます。
- コストが抑えられる
カーポートはビルトインガレージに比べて、建設費を安く抑えることができます。
カーポートのデメリット
- 柱が邪魔になる場合がある
カーポートには柱があるため、駐車時に車を柱にぶつけてしまったり、乗り降りする際にドアが柱に当たってしまったりと、柱が邪魔になる可能性があります。
- 台風時に屋根が飛ぶ可能性がある
滅多にありませんが、災害級の台風など強風が吹いた場合は、カーポートの屋根が飛んでしまう危険性があります。
- 防犯性が低い
カーポートは壁で囲まれていないため、車へのいたずらや盗難など、ビルトインガレージに比べると防犯性は低いというデメリットがあります。