近年、新築住宅やリフォームだけに留まらず賃貸マンションなどでもインテリアテイストとして取り入れられるようになっている「和モダン」。「和モダン」と聞くと、和の要素を取り入れたスタイリッシュなテイストという大まかなイメージはできるものの、具体的にどのような特徴があり、どのようなアイテムを取り入れるといいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。今回は和モダンの作り方やポイントをご紹介します。
■和モダンとは
和モダンとは、日本の伝統的な要素の「和」と現代的なデザインやスタイルの「モダン」を融合させたスタイルのことを指します。和モダンは現代の生活にあわせた快適性を兼ね備える和室に、無駄をそぎ落したスタイリッシュで現代的な要素を持つモダンを掛け合わせた、いわば日本にしかないスタイルなのです。
■和モダンのお部屋を誰でも簡単に作るために抑える3つの特徴
和モダンのお部屋作りをしたくても、ルールや作り方がわからない方が多いと思います。和の取り入れ方を間違うとアジアンテイストになってしまったり、モダン要素を寄せ集めすぎると中途半端なテイストになってしまうのが、和モダンのお部屋作りの難しさです。しかし、3つの特徴さえ押さえてそれにあった方法で作っていくことで、簡単に和モダンのお部屋を作る事が出来ます。
特徴① ベースが モダン(洋)のお部屋にX素材が和
モダンな空間に杉の板やたたみ、格子状のデザイン、和柄、竹、漆喰を取り入れると和モダン空間が仕上がります。
特徴② 仕様が 和室Xアクセントにモダン
リビング横に4畳程度の和室があって、リビングには、ガラスのテーブルや自然素材やアイアンなどを用いた家具を置く。お部屋の仕様を「和」にして、インテリアをアクセントにした「モダン」にする方法もあります。
特徴③ 色彩は 洋室Xアースカラー、和室Xモノトーン
和モダンの特徴として挙げられる3つ目は色彩。和室の場合と洋室の場合に合わせて色彩を整えます。洋室を和モダンにする場合には、畳の緑や木目の茶などのアースカラーをしっかり取り入れたり、壁紙を藍色や小豆色などの低彩度のアースカラーにする事も特徴の一つです。反対に和室は、低彩度のアースカラーが和室に使われる事が多いので、そこに家具などで無彩色のモノトーンを加える事で、現代っぽさのある和モダンインテリアが仕上がります。
■和モダンインテリアをオシャレに決める大事なポイントとは?
“1ヵ所だけに個性を出す”。これが和モダンをオシャレに決める最も大事なポイントです。こういった技法を「フォーカルポイント」と呼び、お部屋にメリハリが生まれ、グッと締まります。そもそもモダンは無駄を省いたスタイリッシュなインテリアの為、家具や雑貨などは最低限としますが、その中の家具のデザインを1ヵ所だけこだわります。例えば、部屋や家具の色は統一しつつ、素材や物で1ヵ所だけ個性を持たせる、1つメインの家具のデザインをアート性のあるものにする、色は和の低彩度だが北欧のソファーやミッドセンチュリーの椅子や家具など、和ではないものを和の色にしてプラスする。たった1ヵ所ポイントを置く事で、誰でも簡単にオシャレに和モダンインテリアを作る事ができます。
■オシャレな和モダンのお部屋に合う家具の選び方と注意点
和室に家具を選ぶ場合には、スタイリッシュで落ち着いた家具を選びましょう。必須家具と思って頂きたいのが間接照明。暖かい電球色の間接照明を使用したり、現代的にアップデートされたモダンな照明器具を選ぶと、和とモダンの調和が生まれます。さらに和室に「モダン」部分をプラスするにはガラスやアイアンなどを用いるとスタイリッシュで洗練された印象を加えることができます。和室を和モダンにする場合のもう1つのお悩みポイントは「窓回り」です。和室にカーテンだとスタイリッシュ感が出にくい。そんな時におすすめなのが、プリーツスクリーンです。和紙を使ったプリーツスクリーンなら、和の要素とスタイリッシュな要素が相まって、和モダンインテリアにベストマッチです。フローリング張りの洋室には、先ほどの和室とは反対に和の家具や小物をプラスすることで居心地の良い和モダンのお部屋になります。和モダンインテリアの家具のコーディネートで大切なのは、低めの家具で揃える事。リラックス感を重要視する和モダンインテリアのコーディネートでは開放感が欠かせません。その為にも低めの家具で空間に余裕を持たせましょう。