ますます普及が進んでいるLED照明器具。電球は消費電力のワット数表示のみでしたがLEDの場合はワット数とあわせて、明るさをあらわす「ルーメン(lm)」という表示をしています。今回はこの「ルーメン(lm)」とは何を指すものなのかご説明します。
■「ルーメン(lm)」ってなんのこと?
「ルーメン(lm)」とは簡単に言うと、光の量の単位。数値が多いほど明るくなります。照明器具をLED照明器具へ交換しようとした場合、ぜひこの「ルーメン」という単位を覚えておいて下さい。なぜかというとLED照明の明るさはルーメンで表記されているからです。
■LEDの明るさはルーメン(lm)で比較する
これまでの照明器具を選ぶ時に目安にしていたのは「ワット(W)」ではなかったでしょうか。例えば「40Wより60Wのほうが明るい」というようにワット数が大きいほど明るいと選んでいたと思います。もちろんこれは間違いではないのですが実はこのワットは「消費電力」のこと。LEDはもともと消費電力が少ないのでワット数でLED照明器具を選ぼうとすると、数ワットから十数ワットという小さな数字で表記されているためどれを選べばいいのか迷うかもしれません。そこでルーメン(lm)で選ぶことになります。これまでと同様の明るさをLED照明器具で得るには以前の照明器具のワット数が何ルーメンになるかを確認する必要があるのです。
一般電球 電球型LEDランプ ミニクリプトン電球 電球型LEDランプ
60型 → 810ルーメン以上 40型 → 440ルーメン以上
40型 → 485ルーメン以上 25型 → 230ルーメン以上
30型 → 325ルーメン以上
20型 → 170ルーメン以上
照明器具は部屋の大きさに合った明るさのものを選ぶ必要がありますがLEDシーリングライトの場合、カタログや店頭で適用畳数の表示をしています。ただ同じ広さの部屋に適したLEDシーリングライトであっても実際のルーメン(lm)の数値には幅があります。
このようにランプの形状や器具によってもルーメンの数値は細かく変わってきますので交換の際には以前のワット数だけでなくLEDにした場合に必要なルーメン数をよく確認することが大切です。
■LED照明器具を選ぶ時のポイント
まずはルーメン(lm)の数値。必要な明るさの器具やランプを選ぶ時の基準になります。次に注意点として挙げたいのは「光の広がり方」です。LED照明器具やランプの中には全方向が明るいタイプと下方向が明るいタイプがあります。下方向が明るいタイプでは照明の直下は明るく感じられても、部屋全体では以前より暗く感じることが考えられます。せっかくルーメン(lm)を確認して選んでも光の広がり方を無視して取り付けてしまうと、予想よりも暗く感じるなど期待したあかりを得られずガッカリということも。ランプや照明器具を選ぶときは光の広がり方にも気を配ってください。「光が広がるタイプ」あるいは「全方向」「広配光」「下方向」などと表記してある製品も多いので求めるタイプのものを購入するようにしましょう。
全方向が明るいタイプの照明器具:シーリングライト、ペンダントライト、フロアスタンド
下方向が明るいタイプの照明器具:ダウンライト、スポットライト
LEDは部屋全体を明るく照らすこともできますし、単一の光の広がり方しか選べなかった以前の照明器具と比べるとより空間を演出できる照明だともいえますのでそのことを理解したうえでLEDならではの機能である調色や調光機能をもった器具を選ぶとよいでしょう。