エクステリアとは門扉やフェンス、カーポート、玄関までのアプローチ、さらに庭や植栽などのことを指します。家の印象を引き立たせると共に美しい街並みづくりにも貢献する大事な要素です。建物本体と比べて後回しになりがちな部分ですが、本来は建物のプランニングとは切り離して考えられないものです。今回は住まいをより魅力的に見せるだけでなく住み心地のよさにも大きく影響するエクステリアについてお伝えします。
■イメージしてみる
家族の将来を含めて、どんなライフスタイルを送りたいのか、どんな庭にしたいのかはあなたにしかイメージできないことです。大よそのイメージは作っておいて下さい。まず「使う庭」「眺める庭」のどちらがメインになるのかです。
- ゆっくり気軽に楽しむ庭
主に家族だけでゆっくりとした生活を楽しみたいなら居心地の良いプライベート空間をウッドデッキ、テラスなどを中心に考えます。プライバシーを確保する目隠しフェンスも必要です。
- 大勢でワイワイ楽しむ庭
気の合う仲間や親せきと一緒に楽しめる広いデッキ、場合によっては調理ができるスペースを確保した空間が必要となります。
- 子供やペットが走り回れる庭
芝生などを中心に広いスペースを確保し、砂場や遊具などを設置するなどしてペットと遊べる空間を作りつつ、子供が大きくなれば砂場や遊具の場所は花壇や菜園などへの転用が出来ます。
- ガーデニングタイプ
植物が好きでガーデニングをやりたい場合にはガーデニングのスペースを確保する。
- 車、バイクをいじるガレージタイプ
趣味で車やバイクをいじることが好きな方はガレージのスペースを確保する。
- 眺める庭タイプ
癒しの庭を作りたいという方向け。植栽や自然素材を使ったエクステリア。植物いっぱいのイングリッシュガーデン、狭いスペースでも作れる「坪庭」なども良いですよ。
■家の印象を決める玄関アプローチ
玄関へと導くアプローチは、まさにその家の顔です。住む人のイメージやデザインへのこだわりも重視したい場所です。
- 防犯も考慮する
どのようなアプローチプランをするとしても、防犯面もポイントのひとつ。死角になりやすかったり、人が潜めるような場所はなるべく作らないようにすること。アプローチから直接庭につながるようなプランの場合などは、特に注意が必要でしょう。
- 雨でも滑らない安全性に配慮した素材選び
アプローチには、石やタイル、コンクリート、レンガなどを用いるのが一般的です。芝生などと組み合わせて演出することも多いです。基本的には、歩きやすい大きさや素材、雨や泥などでも滑りにくく安全性の高いものを選ぶこと。もちろん掃除のしやすさもポイントですから汚れにくく、汚れてもお手入れしやすいものがベストです。
- 夜の景観も忘れずに
忘れてはいけないのは昼間だけでなく夜間の景観。特に安全性や防犯面からも照明プランは重要です。門灯やポーチ灯だけでなく、足元や植栽を照らす照明なども考慮しておきたいポイントです。植栽やこだわりのエクステリアがライトアップされたり、足元がほんのり明るいと昼間とは違った幻想的な景観を楽しむこともできます。
■フェンス
フェンスにも単に境界を区切ることが目的のフェンスと隣からの視線を遮る目隠しを目的としたフェンスの２種類があります。境界を区切る場合は高さが1ｍ程度で十分ですが目隠しとなると地面からの高さが1.5ｍ～1.8ｍ程度必要になってきます。
■玄関アプローチ
玄関アプローチにも様々な素材が使われます。一般的なもので言うとレンガ、タイル、飛び石、コンクリート平板など。自然素材ではウッドチップブロック、天然石、枕木などもあります。この玄関アプローチ付近は家の顔となる部分ですので建物や雰囲気に合い、使い勝手の良いものを選んで下さい。
