インテリアのイメージを大きく左右するのが床や壁、天井といった内装材。特に壁材は様々な素材、デザイン、機能を持つ商品が豊富に揃っており、何を選べばいいのか悩む方も多いでしょう。今回は壁紙クロスの選び方のポイントをお伝えします。
■壁紙クロスの選び方
クロス選びで迷っている方の多くが「どれを選んだらいいかわからない」「小さなサンプルでは、実際の壁に貼った時がイメージできない」という悩みを抱えています。メーカーの見本帳を見ると、数百種類の壁紙サンプルを見ることになるため、迷ってしまうのです。そこで柄や色を細かく見る前に確認しておきたいのがその空間に求めることになります。どういうことかというと優先順位。例えばリビングの壁紙クロスを選ぶ際、リビング空間に何を優先的に求めているかを考えてみましょう。“明るく清潔なリビング空間”“品良く重厚感のある空間”“優しく温もりある空間”などなどそれぞれの空間に「どう過ごしたいか」という要望を考えてからその視点でサンプル帳を見ていくと、意外と決まりやすくなります。
■室内インテリアの配色割合
室内インテリアをまとまりやすい、落ち着いた空間に仕上げるには、配色の割合が大事です。そこで考えていきたいのが、ベース(床・壁・天井)→70%、アソート(ソファ・カーテン・ラグ)→25%、アクセント(差し色となるインテリアグリーン・クッション・小物類)→5%という配分。床・壁・天井は面積が大きいため、多色使いにするとアクセントやアソートの色の取り込みが難しくなります。床・壁・天井は合計で2~3色くらいまでに押さえておきましょう。
■アクセントクロスはメリハリをつける
テレビの後ろの壁面やキッチンのカップボードのカウンター上など、ちょっと雰囲気を変えたアクセントクロスを貼りたいという方もいらっしゃると思います。そんなアクセントクロスを選ぶ時の注意点は…アクセントクロスはベースクロスと比べて、色の差がはっきりしている、柄の差がはっきりしている、このような物を選ぶと空間がキレイに見えるようになります。似たような色・柄をアクセントに持ってくると同化してしまいアクセントクロスという事がなかなか伝わりにくくなることも。
■クロスの見本帳を見るときの注意
クロスは実際、壁・天井に貼ると見本帳のサンプルよりも1トーン薄く見えます。柄の大きさ等を把握するためにも大判のサンプルを取り寄せるといいでしょう。見本帳に載っている室内サンプル写真は、色映りをよくするために少脚色している可能性があるためあくまで参考程度に見ておきましょう。
■インテリア別おすすめクロス
- ナチュラル:明るいパイン材やオーク柄の床に映える、黄色がかったホワイト、ベージュのシンプルでオーソドックスなクロスをベースにデザインは塗壁調、織物調、麻など天然素材を編み込んだものも合います。アクセントとしてナチュラルな木目調、塗壁調、石やレンガなどのデザインがハマります。
- 北欧:ナチュラルと同様の床材の他、アンティーク風な枯れ色も合います。青みがかった白系のしっくいなどの塗壁や無地のシンプルな壁紙クロスをベースに、ビビットな色合いや幾何学模様を施したアクセントも合います。
- シンプルモダン:モノトーンの空間が映えるインテリアですので、なるべく色目をおさえた木目板や大理石調の鏡面調床タイルでシックな床が合います。こうした空間には無採色系の白・黒・グレーの無地系壁紙や大柄の幾何学模様、直線のラインが細かく入ったストレートライン、石柄など少しワイルドなクロスを合わせると空間が艶やかになります。
- レトロ:木目やフシがあるオーク材、ブラックチェリーやウォールナットの床材が合います。こうしたレトロ感のある空間には、個性的な木目パターンのアクセントやしっくい柄、小ぶりの幾何学模様、花柄が合います。
- アジアンテイスト:リ島やタイといったリゾートホテルの自然素材を用いた高級感のあるシックなインテリアです。床材はブラックウォールナットといった艶やかな床材や大理石調の床材がよく合います。壁紙は黄色がかった麻織調のクロスや塗り壁、高級感あふれる石目のデザインが人気です。