長かった家の打合せも終わり、もうすぐ完成も間近、引っ越しの準備で、ばたばたしだす頃、カーテンをどうしようか悩む方が多いと思います。ウィンドウトリートメント(窓廻りの装飾全般を指します)の取り付けというのは通常は家づくりの最後の最後、クリーニング後の取り付けとなります。ただ実際取り付けの段階で「つけられないの?」と困ってしまう方も多いのもカーテンです。今回は、家づくりの最後の最後で慌てないよう、間取りの打合せの段階で気をつけるべきウィンドウトリートメント計画のポイントについてお伝えします。
■レールの種類と取り付け方
まず設計担当者は、間取りの打合せの段階で、あなたがどんなカーテンやカーテンレールをつけたいと思っているのかご存知でしょうか?おそらく部屋のイメージは伝えたけどカーテンについては言ったかな???という方がほとんどかと思われます。間取りを決めている時はどうしても窓廻りの装飾は後回しになりがちです。もしつけたいカーテンレールやカーテンの種類があるようであればこの段階でぜひ伝えて下さい。
- 機能性レールと装飾レール
カーテンレールには、機能性レールと呼ばれるカーテンの開け閉めが簡単にできるシンプルな形状の機能性レールとアイアンの飾りがついたり、木製の飾りが両脇についてるような見栄え重視の装飾レールという2つのレールがあります。金額としては装飾レールの方が高めですが、インテリアにアクセントを与えるアイテムとして、フレンチ、シャビーシック、レトロ、北欧インテリア系を目指す方に人気が高いです。木製のレールもシンプルスタイルで人気があります。一方機能性レールも樹脂製で使い勝手がよくカーテンの滑りがよいのが特長です。多色展開や木目調のものも沢山出ており様々なインテリアにあうことから人気です。
- レールの取り付けの位置
取り付けたいレールが決まったら、次はどこに取り付けるかを決めていきます。ウィンドウトリートメントと呼ばれる窓廻りの装飾は、窓を囲う窓枠の中に取り付ける「枠内付け」か窓枠の外(上)に取り付ける「枠外付け」になります。機能性レールは枠内付け、枠外付け、基本的にどちらも取り付け可能ですが、装飾性レールは「見栄え重視」ですので窓枠の外につけるようにできています。この時、機能性レール、装飾レールともに気を付けたいのが「窓枠から室内側にレール(カーテン生地も含めて)がどの程度出っ張ってくるか」です。例えば、カーテンを窓枠外付けにした場合、レースカーテンとドレープと呼ばれる厚地カーテンがぶら下がる「ダブルレール」にすると、だいたい取り付ける壁面からレールの先端まで20㎝ほど室内側に出っ張ります。出っ張らせたくない場合はどちらも窓枠の内側にレース用のレールをつけ、ドレープ用のレールは窓枠の外に取り付けることもできます。その場合でも10㎝程度は室内側に出っ張ります。出っ張らせたくない場合はどちらも窓枠の内側に取り付けることもあります。そしてもう一つ気にしてほしいポイントはレールの取り付け高さ。レールというのは一日中どっしりとした重たいカーテン生地を上から支えていますからしっかりと下地の壁にビスを打込むことが長持ちの秘訣です。窓枠の外側には通常下地が10㎝~20㎝、窓枠を囲うようにありますのでレールを窓枠の外側に取り付ける際は必ず下地にビスを打込むようにします。もし窓よりも高い位置に取り付けたい場合は取り付け高さに下地を入れてもらうようにして下さい。
■吹き抜け空間のお手入れ方法
吹き抜けの窓のウィンドウトリートメントとして主流なのは、上下に開閉するロールスクリーン、縦のバーチカルブラインド、そして片引きのカーテンなどがあります。これはいずれも電動、手動で操作できますが、一点気をつけたいのが、自分で取り付け、取り外しが難しい事です。取り付ける際にも足場を組みますので、高所取付け費用というのが発生します。こうなるとこれらのウィンドウトリートメントは「洗わない」方がほとんどです。実際、「洗う」というよりも「埃をはらう」程度のお手入れになります。