おうちを建てて理想の暮らしを実現するためには、土地の選び方も大切です。今回は失敗しないための土地購入のポイントについてお伝えします。
■どこに建てる?エリア選びのポイント
どこにある土地を選ぶかは、これから暮らす街やエリアを選ぶということ。「今の住まいの近くがいい」「実家に行きやすいところが便利でいい」など、おおまかな希望エリアが決まっている人も、「予算内で希望の広さがあればいい」などエリアにこだわっていない人も、自分にとって暮らしやすいエリアかどうかを、様々な角度から確認して土地探しをしましょう。
○エリアの特徴
もともとある住宅街や、その近くで売り出されている土地と、新たに宅地造成された土地では、街の雰囲気に違いがあります。開発から年月が経ったニュータウンなどは高齢者の多いところ、建て替えが進みあらゆる世代が暮らしているところ、商業施設や病院などが充実しているところなど様々です。希望するエリアはどんな住環境なのかを確認しましょう。
○通勤や通学の利便性
通勤や通学にかかる時間や、利用する交通機関や路線の本数などを確認。急な異動などで職場が変わっても通いやすいか、という事も確認しましょう。
○買い物施設
日常的な買い物がしやすいスーパーやコンビニ、週末のまとめ買いに便利な大型ショッピングセンターへのアクセスをチェック。会社帰り自宅の途中にスーパーがあると買い物もストレスがないです。
○病院や銀行、郵便局などの公共施設
日常的には利用しなくても近隣にあると便利なのが、内科や小児科、歯科などの病院。そして銀行や郵便局などの公共施設。そのほか、図書館や体育館、役所や自治体の出張所などの場所も確認しておくといいでしょう。
■どの土地に建てる?土地探し・土地選びのポイント
○土地探しを始める前に考えておく
◆土地への優先順位:価格や広さ、形、駅からの距離など、すべての希望に合う土地が見つからない事も多いです。土地探しを依頼する際には、条件の合う土地が見つからない事も多いです。土地探しを依頼する際には、条件の優先順位を決めて伝えておくと、理想に近い土地が見つかりやすくなります。
○建物の種類や性能への規制をチェック
◆用途地域:市街地区域では12種類の「用途地域」によって、その土地に建てられる建物の種類や規模が制限されます。用途地域によって住宅地としての環境が違うので、購入候補に選んだ土地がどの用途地域に含まれているかを確認しましょう。
◆防火地域・準防火地域:大規模な火災を防ぐため建物の耐火性能に基準が設けられているエリアも建物費用にも影響するので事前に確認して下さい。
○土地によって家の規模や形に制約がある
◆建ぺい率・容積率など:土地にはそれぞれ建てられる建物の大きさや高さに制限があります。建築面積の上限は「建ぺい率」で、延床面積の上限は「容積率」で決められているほか、「高さ制限」「北側斜線」など様々な規制があります。希望の大きさの家が建てられるか、事前に確認しましょう。
◆土地の形:一般的には正方形や長方形の土地が無駄なスペースをつくらずに家を建てやすいです。しかし旗竿形は家が奥にあるため静かな環境が得やすいです。
◆土地に接している道路:都市計画区域内で建物を建てる場合、原則として建築基準法で定められた幅員4m以上の道路に2m以上接した土地でなければなりません。この接道義務をクリアしているかを確認。接している道路の幅が4m未満の場合、道路の中心線から2mの位置まで後退(セットバック)した線まで空けておくことで建てられる土地もあります。
○チェックしておくと安心
◆地盤の状況:地震に強い家にするには建物の耐震性能だけでなく、家を支える地盤も重要。購入前の土地は、Webサイトの「地盤サポートマップ」で、地質や地震時の揺れやすさなどの目安になりますので参考にしてみて下さい。
◆敷地の境界を示す境界標:土地の四隅に打ち込まれている「境界標」があるかを確認して下さい。境界標がない場合はきちんと測量して新たに入れる事でトラブル防止になります。