家の出入り、宅配の対応など、家族みんなが毎日使うことになるのが、玄関ポーチです。建物の外観を構成する一部でもありますので、ある意味“家の顔”と呼んでも良いかもしれません。ついついおろそかになりがちですが、家を建てる際には、この玄関ポーチにもしっかりこだわりを持つことで、家の印象はもちろん日々の生活をより快適にすることにつながっていきます。今回は玄関ポーチについてお伝えします。
■玄関ドアの開き方をチェック!
玄関ドアの開く方向や可動範囲を事前にチェックしておきましょう。これを怠ると玄関ポーチのほとんどがドアを開け閉めするために使われてしまったり、ドアが訪問者や手すり、壁などにぶつかってしまう恐れなどが出てきてしまいます。玄関ドアの開き方は意外な盲点ですのでしっかり確認をして下さい。
■玄関ポーチの床材・傾斜に配慮しよう
当然ですが玄関ポーチというのは濡れたり、汚れたりしやすいスペースです。ですので、玄関ポーチの床材(モルタル、タイルが一般的です)は色やデザイン性にプラスして、濡れても滑りにくい素材だったり、汚れに強いコーティング加工が施してあるものをおすすめします。また雨水などをスムーズに流すために、多くの玄関ポーチには微妙に傾斜が付けられています。傾斜が強ければ雨水が流れやすくなりますが、あまりに急だと歩きにくかったり、物を置きづらかったりします。
■屋根付きポーチや庇付きのポーチにする
玄関ポーチの上部には、屋根や庇を付けるのが一般的です。これにより雨水が玄関から侵入するのを防いだり、直射日光を遮ることで建具の変色や劣化を防ぐことができます。屋根の機能+建物の一部に見えやすいことから、凹ませた部分に玄関ポーチを作ったり、柱を付けて目隠し効果をしている建物もあります。屋根や庇は広ければ広いだけ効果が高まりますが建物全体の雰囲気やバランスを考えながら、どのようなデザインにするか検討してみて下さい。
■アプローチから玄関ポーチまでの動線を考える
特に駐車スペースから玄関ポーチまでの動線はとても重要です。特に雨の日は、車から玄関ポーチまでいかにスムーズに移動できるかが大切になってきます。玄関ポーチの位置と広さ、駐車スペースの位置、車を停める方向などをしっかりと計算して、さらには家族構成や将来のことまで考えて、みんなにやさしい設計を心掛けてみて下さい。
■玄関ポーチに設置したいもの
- 照明器具:人感センサーの付いた照明がおすすめです。また、毎日点灯するものですので、LED電球を使用するなど、省エネ性のある照明を選んでいきましょう。汚れやすくなる場所ですので、掃除がしやすいタイプにするのがおすすめです。さらにドアの開け閉めの際にぶつかったりしないよう、設置する場所にも注意して下さい。
- 防犯カメラ:人感センサー付きの照明と併せて設置することでかなりの防犯性が期待できます。照明もそうですが、後から付けると配線などの問題が出てきてしまうため、採用を検討するなら家を建てる際に一緒に付けてもらう方がコスト的におすすめです。
- 物置収納:かなり広く玄関ポーチを確保できるようなら、空いたスペースに物置などの収納スペースを設置してみてはいかがでしょうか。また、自転車置き場などを設置するのもおすすめです。
- 宅配ボックス:近年人気急上昇中なのが宅配ボックスです。玄関ポーチに設置することで、留守中に宅配業者が来ても受け取りを済ませることができます。あらかじめ宅配ボックスを設置することを意識して、玄関ポーチの広さを考えてみても良いかもしれません。
- 水道:玄関ポーチの周辺に水道を設置するのもかなりおすすめです。玄関ポーチや駐車場スペースの掃除、庭の水やり、ペットの足洗い場としても重宝します。