“玄関に物があふれているので家を建てるならすっきりと片付いた玄関にしたい”これから家づくりを考えている方はこのように思っている方も多いのではないでしょうか。確かに靴やベビーカー、カサなどがあふれた玄関というのは散らかった家に見えてしまいますし、物が多い玄関だと外に出たり、家の中に入るのも一苦労です。家の顔となる玄関はスッキリ・キレイに見える玄関にしたいもの。そこで大活躍するのがシューズクロークです。靴だけでなく、カサやアウトドア用品などを入れておけるのもシューズクロークの特徴です。シューズクロークは外で使うものを収納するので靴を履いたまま使えるように作るのが一般的です。また中にはウォークスルーにして通り抜けられるようにして、シューズクロークから家の中に上がれるようになっている家もあります。シューズクロークは他の収納とは少し違った特性を持っていますので何も考えずに作ってしまうと“使いにくかった”ということにならないため、今回はシューズクロークについてお伝えします。
■シューズクロークのメリット
物があふれがちな玄関にシューズクロークを設けることで収納場所を確保し、その結果スッキリした玄関にできるのがシューズクロークの一番のメリットです。外で使うものは色んな色味のある物があるのでゴチャついた印象が強くなりますが、一ヵ所に収納してしまうことで玄関がスッキリと見えるようになり、玄関の印象は大きく変わります。またコートなど冬場外で使うものを置いておくことで外出の際の動線を短くするなど、外出の準備が楽になるというメリットもあります。その他子供が外で使うおもちゃやスポーツ用品、ベビーカーを家の中に持ち込まず、シューズクローク内に収納できるようになるので、家の中をキレイに保ちやすいというのもシューズクロークのメリットの一つです。さらには玄関には下駄箱を置くことが多いですが、シューズクロークがあるとシューズクローク内に靴を入れることができるので下駄箱を無くしたり、天井までの下駄箱ではなく腰高の下駄箱にしたりなど、玄関のデザイン性や視覚的な広さを確保できるというメリットもあります。特にコンパクトな玄関の場合は下駄箱が有ると無いとでは玄関の見た目が変わってきます。
■シューズクロークのデメリット
シューズクロークのデメリットを挙げるとすると、玄関が狭くなってしまう可能性が高いということです。特に家の大きさがコンパクトな場合はシューズクロークを作ることで玄関の広さが圧迫されるケースもあるので家全体のバランスを見ながらシューズクロークを設けるかどうか判断するのが大切になってきます。またシューズクローク内は使いやすくしておかないと、ただの物置になってしまうこともあります。靴を取り出したいのにシューズクロークの通路に物があふれていて靴を取り出すのが大変なんてことになると、どうしてシューズクロークを作ったかわからなくなってしまいます。そのためシューズクローク内に入れる物の場所やシューズクロークの奥に置いた物も取り出しやすいように動線計画もしっかり立てておく必要があります。その他シューズクロークがあると玄関に窓が配置しにくくなるというのもシューズクロークのデメリットと言えます。
■シューズクロークの大きさ
まず気を付けたいのがシューズクロークの大きさです。ではシューズクロークの大きさのどこに注目すればいいのでしょうか。それはシューズクロークの幅です。木造住宅の場合、91㎝が基準となり、その幅でシューズクロークを作ると実際に使える幅は75㎝ほどになります。シューズクロークに何も置かないのであれば問題ないのですが、靴を置くことになるので靴を置くための棚が必要になってきます。シューズクロークに靴が問題なく置ける35㎝くらいの棚を設けると、棚を除いた幅は約40センチを切るくらいになってしまいます。40㎝となると普通に歩くのは難しく、カニ歩きのように移動する必要が出てくるくらいの幅です。シューズクロークの入口付近であれば多少狭くても大きな問題はありませんが、奥に物を置いたり取り出したりするのは結構大変。そのため幅があまり取れないシューズクロークは入口を真ん中あたりにもってきて奥へあまり行かないで済むようなつくりにしてあげるか、幅を少し広げるのがオススメです。
■シューズクロークの扉
シューズクロークは出来ればあまり中が見えない方がいいという方も多いと思います。ただシューズクロークは意外と扉をつけるのが難しい場所でもあります。シューズクロークは玄関の横に作ることが多く、広さにゆとりのある玄関でないと、扉と靴がぶつかってしまう事が起こります。そんなシューズクロークに扉をつけない場合に役立つのがのれんやロールスクリーン。のれんやロールスクリーンはどこでも簡単に取り付けられるのでシューズクロークの目隠しになります。色や柄を家のインテリアにあった物にすればより家に馴染んだ目隠しとなってくれます。