家族が集まるリビングに置くことが多いテレビ。新築をきっかけに、より大きなタイプを購入するケースも多く見られます。居心地のよいリビングにするためには、ソファやテーブルだけでなく、テレビのレイアウトも重要なポイント。配線工事などにも関わるので、あらかじめ設置する場所を決めておくことが大切です。今回はテレビの配置についてお伝えします。
■リビングだけではなくLDK全体で検討する
最近では、リビング・ダイニング・キッチンをひとつの空間とするプランが多くみられます。ライフスタイルなどにもよりますが、リビングだけではなく、ダイニングや対面キッチンなどのカウンター越しにも画面を見ることができるような配慮が必要な場合も。距離や角度、視線を遮るものがないか、置き家具や間仕切りなどの配置にも注意が必要でしょう。また、視聴スタイルやプランニングによっては、リビングとは別に、ダイニングやキッチンにテレビを設置したほうが使い勝手がいい場合も。リビングだけでなくLDK全体で検討することが大切です。
■家族の生活動線、来客動線などにも配慮する
テレビを心地よく楽しむためには、テレビとソファなど座っている場所の間に、生活動線が通らないように配慮したいもの。例えば、リビングからダイニングやキッチン、玄関やプライベートルームへ行くのに、テレビの前を横切るようでは、落ち着いて鑑賞することはできないでしょう。またオフ状態のテレビは黒い画面となり、圧迫感を覚えることも。お客様を迎える空間としてリビングを使用することが多いのであれば、部屋の入口から画面が直接見えないようにすることなども意識したいポイント。LDKからのつながり、扉の位置などに配慮して、レイアウトを考える事が基本です。
■画面を見やすい距離、高さを確保する
ソファや椅子のレイアウトをする際は、テレビからの距離や高さ、椅子のタイプなど、充分に検討すること。一般的に適する距離は、テレビの高さの約3倍程度(フルHD)は必要と言われています。設置する商品に合わせた距離を確保するようにしましょう。また、画面の高さにも配慮を。見あげるような位置では疲れてしまうので、目線と同じもしくは少し見下げる程度の高さに設置を。ソファに座るのか、床座スタイルの暮らしなのかによっても異なるので、くつろぎ方に合わせて設置することが大切です。
■窓や照明などの映り込みに配慮する
窓から射し込む光やスタンド、ブラケットなどの照明の画面への映り込みにも配慮が必要です。窓の位置を考慮して逆光になったり反射がある場所は、できる限り避けること。朝日や西日など、太陽の動きにも注意しておきたいものです。また、テレビを見ている時に、照明器具などが直接視界に入らないようにした方がいいでしょう。
■周辺機器の配置、収納にも配慮して
テレビ本体だけでなく、AV機器や周辺機器などをまとめて配置する場合も多いもの。それらの収納方法も検討しておくことが大切です。関連機器や取扱説明書などの収納スペース、リモコンなどの定位置を決めておくとスッキリするでしょう。
■壁掛けテレビのメリット・デメリット
最近のテレビは薄型で軽量のものが増えテレビを壁掛けタイプにする方も増えています。
- 壁掛けテレビのメリット
⑴見た目がすっきりしておしゃれ、⑵配線のごちゃごちゃがなく掃除が楽、⑶地震で倒れる心配がない
- 壁掛けテレビのデメリット
⑴テレビの位置を変えられない、⑵設置や周辺機器との接続に手間がかかる、⑶テレビを買い替えると設置し直さなくてはいけない
壁掛けテレビにする際に重要なのは、配線の処理です。せっかくスタイリッシュな壁掛けテレビにしたのに配線が下がっていては台無し。壁の内部に配線を通す場所を作る、配線モールで隠す、テレビの近くに接続場所やコンセントをつけるなどの対策が必要です。